当記事はGL要素が含まれます。苦手な方はブラウザバック推奨。
前回までのあらすじ
公園のベンチに1人で座り込み、仲良しな恋人たちにイライラする杏子。
そこへ美しいルスと出会い、食事に誘われるが…。

シバ・杏子「すっごくマズい」

「お肉の焼き過ぎで香味と脂が吹き飛んでる!パサパサで食べられたもんじゃないわ」

「それにお肉の種類によって焼き方が違うの。じっくり焼かないと生焼けなこともあるから気を付けて!」

「炭の置き方なんかも…」ハッ

(やっちゃったああああああ!!!!!!絶対嫌われた!!!!!!!!)

(職業柄とはいえ、知り合ったばかりの人についダメ出しを…!失礼よ杏子!)

「ごめんなさい!お食事に誘ってくれたのにズケズケ言ってしまって!!」

「私、バーテンダーなの。だから味に関して口うるさくて…傷ついたよね?本当にごめんなさい」

ルス「謝らないで。僕は自分の作った料理に率直な感想が欲しかったんだ」
「で、でも…」

「良かったら今度の休み、僕の家で料理を教えてくれないか?」
「え?」

「杏子に教われば僕も上手くなれると思うんだ」

「どうかな?」
「そ、そうね…お詫びも兼ねて私で良ければ」

「やった!ありがとう!」
(勢いでオーケーしたけど怒ってないなら良かった)ホッ
:
:

「美味しくなかっただろうに。全部食べなくてもよかったんだよ」
「”食べ残しはよくない”ってお母さんたちに躾けられたの。私も食材がムダになるの嫌だし」

「杏子もお母様たちも立派だね。おっと、前を失礼」
「?」

「家の近くまで送るよ」

(もしかして、わざわざ車道側に来てくれたの?紳士でステキ…)

「家はすぐそこだからここで大丈夫。送ってくれてありがとう」

「じゃあ、後で空いてる日を連絡するね」
「うん」

(もうお別れか。名残惜しいな…)

「今日はありがとう。次はちゃんと優しく教えるね」
「え?」

「もしかして強く言ったことを引きずってるの?ショックじゃないから気にしないで!それに――」

「思ったことを素直に言える君が好きだよ」

「それじゃあ、おやすみ」
「うん。おやすみ…」




:
:
次回予告

シバ・カリン「無理だね。理想と現実は違うよ」

(これ…脈ありでは???)
⑤へ続く。
コメント